ご覧いただきありがとうございます。
淡路二輪カスタムパーツセンター店長です。
今回はリアブレーキカスタムの一つである、「GALESPEEDリアマスターシリンダー」をご紹介します。
GALESPEEDフロントラジアルマスターについてはこちらで紹介しています。
そもそもGALESPEED -ゲイルスピード-って?
愛知県にある株式会社アクティブが開発・製造するホイール&ブレーキパーツブランドGALE SPEED(ゲイルスピード)。世界のトップ レースで採用される高品質パーツをストリートでも。精度の高さと圧倒的な軽さがもたらす操作性の向上は、オートバイとライダーの意思をもっと一体化させます。
2010年、MotoGP Moto2クラスで採用され、“世界ブランド”への大きな一歩を踏み出しました。現在は国内外の多くのチームが使用し好成績を残しています。ゲイルスピードは世界のレースで磨いたスキルをフィードバックし、この日本から終わりなき挑戦を続けます。
キャリパーカスタム
カスタムを進めていくとブレーキのキャリパー交換という選択肢が出てきますよね。
キャリパーを交換するメリットで一番大きいのは「見た目」という方も多いと思います。
フロントキャリパーは制動力を上げるという目的で4POTキャリパーへ変更したり、剛性アップのためラジアル化したりブレーキ強化することがほとんどです。
しかしリアキャリパーの交換は全く逆の発想です。
社外リアキャリパーは純正キャリパーと比較し、ピストンサイズが小さな製品が多くなっています。
ブレーキパッドも必然的に小さくなり、絶対的な制動力が純正キャリパーより低くなります。
ではあえてリアブレーキを効きにくくする意図はなんでしょうか?
リアキャリパーを効きにくくする理由
純正リアブレーキはグッと踏み込むとロックするほどよく効きます。
ブレーキカスタムという観点から考えれば、「よく効くほうがいいのでは?」と思いますよね
しかしサーキットや峠道等を走っていると「バンク中のスピードコントロールが苦手」「フロントが入りすぎてしまう」などを感じたことは無いでしょうか。
レースの世界ではフロントブレーキは制動、リアブレーキはコントロールなのです。
リアブレーキを車体姿勢のコントロールのために使用するのです。
純正キャリパーのロックするほど強いリアブレーキだと微調整コントロールが難しくなります。
そこで社外キャリパーは制動力をあえて純正より小さくし、より細かなコントロールが出来るようにしています。
キャリパー交換に伴う弊害
リアブレーキキャリパーをカスタムすると、ピストン径がほとんどの場合純正より小さくなります。
例 brembo(ブレンボ) リアCNCキャリパー 2ピストン 34mm
例 GALESPEED(ゲイルスピード) リア2ピストンキャリパー 34mm
例 ZRX1200DAEG 純正キャリパー 2ピストン 38mm
例 GSX1100S 純正キャリパー 2ピストン 38mm
最新のスーパースポーツはその限りではありませんが、2ピストンタイプの純正キャリパーピストン径は38mmが多いですね。
リアのマスターシリンダーは純正のまま、キャリパーを社外品に変えるとキャリパーピストン径が小さくなります。
結果的にリアブレーキの踏み代が減ってしまい、かなりの力で踏まないとほとんど効かないブレーキになってしまいます。
ピストン径とブレーキのタッチに関しての解説は下記ページで行っております。
キャリパー交換で制動力を小さくし、さらにピストン径が不釣り合いになりコントロールどころでは無くなってしまいます。
社外リアブレーキキャリパーにベストなリアマスターシリンダーを
そこでGALESPEED(ゲイルスピード)より、brembo 2ピストンキャリパーやGALESPEED 2ピストンキャリパーにぴったりなリアブレーキマスターシリンダーが発売されていますので、ご紹介致します。
スペック
本体材質 | A6061材-T6 |
加工 | アルミ鍛造 三次元加工 |
本体表面処理 | アルマイトブラック / アルマイトブラウン |
ピストンサイズ | φ12 |
取り付けピッチラインナップ | 40mm / 45mm / 49mm / 49mm(4mmオフセット) |
フルードタンク | 別体式 |
対応フルードホース | φ6 / φ7.3 |
リターンスプリング | ブラック(スタンダード) / レッド(ハード) |
ロッドエンド径ラインナップ | M6 / M8 |
対応キャリパー | ピストン径32mm / 34mm 対向2ピストン |
ブレーキホースボルトサイズ | M10xP1.00 |
付属品
リアマスターシリンダー本体 x1
■マウントサイズ変換カラー
マスターシリンダー取り付けボルト穴をM8→M6へ変換するためのカラー付き。
■フルードニップル
Φ7.8とΦ9の2種類を付属。使用するオイルタンクに合わせてお選びください。
■リターンスプリング
スタンダード(黒)とハード(赤)を設定。お客様のお好みに合わせて、ブレーキペダルの硬さを調整できます。
■アタッチングブラケット
画像は40/49mmタイプ。取り付けの向きを変えることで可変することが可能。
購入時の注意点
リアマスターシリンダーの取り付け部をチェックしましょう
ステップ側にマスターシリンダーを取り付けるピッチを計測します。
次にロッドエンドの形状を確認します。
細かい寸法は下記PDFをご確認ください。
リアマスター寸法図
フルードタンクのマウント方法を決めましょう
オプションパーツとして削り出しタンク/フルードタンクステーが販売されています。
オプションパーツが豊富に揃っていますので、マウント方法は多種多様です。
国内でフルオーバーホール可能
国内メーカーならではのサービスが愛知県でフルオーバーホールサービスが受けられること。
純正のマスターシリンダーは通常劣化が見受けられにくいですが、高精度マスターの場合は遊び量が増えてきたり、ピストンの動きが悪くなってきたりします。
オーバーホールサービスの詳細はメーカーWEBサイトにてご確認ください。
最後に
せっかく社外品リアキャリパーを取り付けしたが、イマイチになってしまったというのは非常に残念です。
キャリパーの性能をフルに活かすためには最適なマスターシリンダーが必要です。
参考になれば幸いでございます。
取り付けに関するお問い合わせなども承っておりますので、不安な方はぜひお問い合わせください。
最後までご覧頂き誠にありがとうございます。