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淡路二輪カスタムパーツセンター店長です。
今回は当店取扱いのエンジンオイルの中でも人気が高いA.S.Hオイルのご紹介です。
エンジンオイルの基礎知識
粘度
オイルの粘度とは10W-40などの表記の部分です。
基本的にオイル粘度はサービスマニュアル、もしくは車両取扱説明書に記載の粘度を選択しましょう。
車種によって推奨のオイル粘度は変わってきます。
「以前のバイクではは10W-50を使っていたから新しいバイクもこれにしよう」とはなりませんので、ご注意ください。
中には夏場は一番手固い粘度を入れるということもあります。
ちなみに店長の愛車ZEPHYR750はメーカー推奨10W-40となっています。
夏場は15W-50を入れることもあります。
※数字が大きいほど粘度が高い(固い)オイルとなります。
ベースオイル
エンジンオイルはベースとなるオイルに添加剤が配合されています。
このベースとなるオイルは3種類のいずれかとなります。
化学合成油
化学合成油はエンジン洗浄と潤滑に最適とされる添加剤が配合され高機能のオイルとなります。
性能が高い一方、価格も高くなります。
部分化学合成油
鉱物油と化学合成油を混ぜ合わせたベースオイルです。
基本的な性能は備えており、価格もそこまで高価ではありません。
鉱物油
鉱物油ほ原油から不純物を取り除き精製されたベースオイルです。
価格が安い分、劣化は早くなります。
定期的なオイル交換が必要とはなりますが、コストは抑えられます。
エンジンオイル量
車種によって必要なオイル量は様々です。
オイル交換のみなのか、オイルフィルターまで交換するのかでオイル量も変わります。
例えば、店長の愛車ZEPHYR750の場合はオイル交換のみ:3.0L、フィルター交換時:3.5Lとなります。
A.S.H(アッシュ)オイルの特徴
ノーポリマー
ポリマーとは「増粘剤」という添加剤で、低温から高温までワイドに対応するオイルを経済的に作る際に常に使われます。
しかし、熱に弱く一度高温に晒されると、分子構造が破壊され、スラッジ(汚れ)の最大の原因となります。
アッシュオイルは、このポリマーを使用しない(一部の製品に分散型というスラッジになりにくいポリマーを極少量使用しています)ことで、エンジン・ミッション内の汚れの原因を排除しています。
限りなくゼロに近い粘度低下
ノーポリマーの利点は、オイル自体が汚れにくいので「劣化しにくい」ということです。
つまり油膜粘度が低下せず、ベストな状態を安定して長く保つことができ、ロングライフでの使用が可能になります。
昨今、低粘度化する自動車メーカー推奨オイルの交換サイクルである10,000km・15,000kmにも十分対応できます。
また、モータースポーツへの使用でもこの油膜の強さは、強力な武器となります。
各グレードの特徴
FSE(エフ・エス・イー)
Full Synthetic Esterの略 エステル化学合成油を100%使用したオイルです。
JASO(日本自動車技術協会)のMA規格取得用の添加剤を使用した二輪車用オイルです。
本格的なプロユースのレーシングオイルとしての性能を持っているので、モータースポーツ及びツーリング、そして高速走行・一般走行などあらゆる条件下で使用できるオールマイティなオイルです。
こんな人におすすめ!
・とにかく最高級のハイグレードオイルを体感してみたい人!
・最高のシフトチェンジ、エンジンレスポンスを体感してみたい人!
・よくエンジンを回す、ガンガン走る人!
・サーキットで本気の走りをする人!
・次のオイル交換まで出来るだけ性能を低下させたくない人
FS(エフ・エス)
Full Syntheticの略 化学合成油の意味だが、単に炭化水素系のオイルではなく、他社でいう「エステル系化学合成油」。
JASO(日本自動車技術協会)のMA規格取得用の添加剤を使用した二輪車用オイルです。
本格的なモータースポーツ及びツーリング、そして高速走行・一般走行など使用条件を選びません。
同価格帯の他社製品よりワンランク上をいく高性能オイルです。
こんな人におすすめ!
・シフトチェンジ、エンジンレスポンスを向上させたい人!
・よくエンジンを回す、ガンガン走る人!
・サーキットで本気の走りをする人!
・次のオイル交換まで出来るだけ性能を低下させたくない人
VSE(ヴイ・エス・イー)
VHVI Synthetic Esterの略 省燃費性に優れるVHVIをベースにエステルを配合した化学合成オイルです。
JASO(日本自動車技術協会)のMA規格取得用の添加剤を使用した二輪車用オイルです。
モータースポーツ・ツーリング・高速走行・一般走行など幅広く使用できる高性能オイルです。
こんな人におすすめ!
・シフトチェンジ、エンジンレスポンスを向上させたいけどそこまで費用はかけられない人!
・ある程度エンジンも回すし、積極的に走る人!
・次のオイル交換まで出来るだけ性能を低下させたくない人
PSE(ピー・エス・イー)
Partial Synthetic Esterの略 部分合成油エステル。
JASO(日本自動車技術協会)のMA規格取得用の添加剤を使用した二輪車用オイルです。
一般的な炭化水素系化学合成油+鉱物油に対し、エステル化学合成油に鉱物油をプラスしています。
モータースポーツ・ツーリング・高速走行・一般走行など幅広い扱いやすさが特徴の部分エステル化学合成オイルです。
こんな人におすすめ!
・シフトチェンジ、エンジンレスポンスを向上させたいけどなるべく安く抑えたい人!
・ある程度エンジンも回すし、積極的に走る人!
・緑色が好きな人(オイル自体は褐色です)
・次のオイル交換まで出来るだけ性能を低下させたくない人
MO(エム・オー)
アッシュMOオイルは、ミネラルオイルを使用した100%鉱物油です。
自己分散型でせん断安定性の優れた(粘度低下率の少ない)ポリマーを使用することにより、一般的な鉱物油に比べて高い耐久性と、スラッジ発生を低く抑えることが特徴です。
取扱説明書に表記されている通りのオイル交換距離を余裕を持ってカバーできる高性能オイルです。
こんな人におすすめ!
・シフトチェンジ、エンジンレスポンスを向上させたいけどなるべく安く抑えたい人!
・ある程度エンジンも回すし、積極的に走る人!
・旧車で合成オイルが使えない人!
・次のオイル交換まで出来るだけ性能を低下させたくない人
ラインナップ
まとめ
ASHオイル(アッシュオイル)はグレードが全5種類。
粘度もそれぞれ複数粘度のラインナップがありますので、様々なシチュエーションに対応出来ます。
どのオイルもメーカー標準品以上のクオリティとなっていますので、コストと相談しながら選択したいですね。
例えば、費用をとにかく抑えたい!という場合はMO(鉱物油)を選択、街乗りやツーリングがメインと言う場合は黄色(VSE)もしくは緑色(PSE)がおすすめです。
サーキット走行やスポーツ走行がメインということであれば赤色(FSE)かピンク色(FS)が良いですね。
ちなみに店長はストリートメインのZEPHYR750には緑缶のPSEを入れています。
緑缶を選んでしまうのはカワサキ乗りの宿命でしょうか...(笑)
「いつもはバイク屋さんで交換している」という方も一度、自分でオイル交換にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
最後までご覧頂き誠にありがとうございます。